履歴書・職務経歴書には何を書けばいいの?ハローワーク元職員が教える作成のポイント!

  • 2021年1月28日
  • 2021年1月28日

採用選考には必ずといっていいほど書類選考があります。就職活動の度に履歴書・職務経歴書の書き方に頭を悩まされている方もいるかもしれません。

本記事では、履歴書と職務経歴書の違いやそれぞれの書き方、職務経歴書の書き方3タイプの特徴、採用担当が気にするポイントをお伝えします。

履歴書・職務経歴書の違いとは?

履歴書には様々な様式のものがありますが、一番標準的なものとしてJIS規格という帳票規格(書式のルール)に準拠した履歴書があります。

JIS規格の履歴書には、氏名・生年月日・現住所・連絡先・学歴・職歴・資格・免許・志望の動機・通勤時間・扶養人数・配偶者の有無・配偶者の扶養義務・本人希望記入欄などの項目を記入する欄があります。会社からの指定がない場合これらの項目がカバーされていればどのような様式の履歴書でも基本的に問題はありませんが、どうしても気になる方はJISマークのある履歴書を利用するのが良いでしょう。

一方、職務経歴書は定められた規格は無く、自由にこれまでの自身の職務経験を記入するものです。決まったルールはありませんが書き方は3つに大別され、古い職務経験から記述する編年体式、最新の職務経験から記述する逆編年体式、職務経験上のプロジェクト・スキル毎に記述するキャリア式と呼ばれているものがあります。いずれの場合も1枚~2枚程度に納めるのが望ましいです。

また、 職務経歴書に替わるものとして、厚生労働者が推奨する「ジョブ・カード」というものがあり、履歴書・職務経歴書と合わせて作成することで応募先企業に自分の経歴やスキル、意欲をアピールすることもできます。ジョブ・カードの作成にはキャリアコンサルタント又はジョブ・カード作成アドバイザーの記入が必要な場合もあるので、作成したい場合はハローワークへ一度相談してみると良いでしょう。

参考:ジョブカード制度総合サイト(厚生労働省)

履歴書作成のポイント

履歴書を書くとき、手書きにこだわる方もいらっしゃるかもしれませんが、特に指定が無い場合はパソコンで作成するほうが文章の修正が簡単にできるため良いと思います。ただ、同じ内容のものを使いまわすことはせずに、志望の動機・本人希望記入については応募毎に見直し、応募先企業に沿った内容を意識しましょう。扶養人数・配偶者の有無・配偶者の扶養義務欄は0人や無しであっても必ず記入してください。扶養の状況は社会保険加入や給与の所得税計算にあたり企業が必要な情報です。手書きで作成する際は、誤字脱字に注意し読みやすい文字を心がけましょう。

職務経歴書はどの書き方にするのが良い?

職務経歴書は様式が自由ですが、上記で3タイプに大別したうちどの書き方にすれば良いか迷いがちです。

決まりはありませんので自身が書きやすい、まとめやすい書き方が一番ですが、それぞれの書き方には特徴があります。まず、古い職務経験から書く編年体式ですが、これは最も一般的な書き方で採用担当者が見慣れており、どのような経験をもってスキルを成長させてきたかが履歴書とあわせて見やすい書き方です。最新の職務経験から書く逆編年体式は、直近の職務経験やスキルがわかりやすいので、即戦力になることをアピール出来る書き方です。キャリア式は、自身の能力やスキル・携わったプロジェクトでの実績がわかりやすく、転職が多い方でもまとめやすい書き方です。最も向いていると思った書き方で作成してみてください。

職務経歴書作成のポイント

職務経歴書は多くても3枚までに収めるようにこれまでの職務経験をまとめます。

職務経験は従事した期間と職務内容を書きます。職務内容は文章で書くと長くなりがちなのでそういった場合は箇条書きで書くと良いでしょう。冒頭部分に経歴概要として3~5行程度で短く記載し、まとめた職務経験を記述していきます。企業によっては履歴書が不要で職務経歴書のみを要する場合もあります。その場合は、冒頭の経歴概要に加え自身の基本情報と志望の動機も簡潔に書いておきましょう。

採用担当が履歴書・職務経歴書から気にするポイントとは?

応募先企業が期待する能力やスキル、職務経験があるかという点はもちろん大事ですが、一朝一夕で身に付くものではありません。しかし、どの企業でも共通のポイントはあります。それは記載されている内容と人物像が一致しているかという点です。

例えば、履歴書内の志望の動機欄で、「これまでの経験が活用出来る」とだけ書き、経歴(職歴)欄にそれに見合う記述が無いと、わかりにくい・一貫性が無いと思われてしまう可能性があります。未経験の業界に応募したいがその業界に適した経歴・経験が無いという場合は、志望の動機欄で「これまでの経験から得た〇〇(正確性・作業の速さ・慎重性・制作力等)を活かしたい」旨記述すると良いと思います。

また、ハローワークで履歴書・職務経歴書の内容を相談するのも手です。ハローワークの相談員は日々多くの業界の求人を出す側を見ているので、企業が気にするポイントの最新情報を知っています。応募先企業の業界分野を伝えて、履歴書・職務経歴書の内容を相談しながら作り上げていくのは大変効果的です。

まとめ

履歴書・職務経歴書は、応募者と応募先企業を繋ぐファーストコンタクトであり、第一印象を左右する大事な書類です。

書いている途中で迷いが出たときはぜひハローワークに相談してみてください。採用担当が思わず会ってみたくなる履歴書・職務経歴書を作成し、書類選考を通過しましょう!

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この記事を書いた人

岡 佳伸

岡 佳伸

社会保険労務士法人岡 佳伸事務所代表 アパレルメーカー、グッドウィル、KYBなどでマネジメントや人事労務管理業務に従事した後に、埼玉労働局職員(ハローワーク勤務)として求職者のキャリア支援や雇用保険給付業務に携わる。現在は、社会保険労務士法人岡佳伸事務所代表。特定社会保険労務士(第15970009号)、2級キャリアコンサルティング技能士、1級ファイナンシャル・プランニング技能士など保有資格多数。

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